医療・介護・福祉・中心市街地の活性化を担って

一職場一事例報告会~SDHの視点から~

2018年12月28日
11月27日(火)に開催された「一職場一事例報告会」の様子を(ちょっぴり長めに)お届けします!
一職場一事例報告会~SDHの視点から~
この報告会は、実際に医療や介護の現場で起きた様々な困難事例や取り組みを紹介し、ディスカッションを行う目的で毎年開催されています。
今年は、9職場からの発表と約120名の参加がありました。スタッフの関心の高さを感じました!

発表する演題は、『SDHの視点で捉える』というルールが定められています。 SDH(健康の社会的決定要因)とは、

『健康は、遺伝子や生活習慣だけでなく、個人の所得や家族状況、国の政策や職場などの経済的・社会的要因によって決められるもの』

という考え方です。
病院や介護施設の目的は、一言で表すと『病気を治療する』『健やかな自立を支援する』になると思いますが、この取り組みは治療や介護の『行為』や『結果』だけを見るのではありません。
 分かりやすく言うと、一人ひとり異なる「経済状況」や「人間関係」、「生活環境」などの情報(SDH)をもとに、

『そもそも、何故このような病状・状況に至ったのか』 『治療後・退院後・退所後に、どのような生活を送って頂きたいか』

という観点を持って治療や関わりを持とう、ということ。患者・利用者様の「生活の質(QOL)」を高めることができる、素晴らしい取り組みではないでしょうか!

一職場一事例報告会~SDHの視点から~
発表では、SDHを捉えることで問題点が明らかとなり、様々な実践や多職種連携により問題解決に向かう事例がそれぞれ報告されました。
私の印象に残った事例は、健康状態や生活環境の悪化により「負のスパイラル」に陥っていた方が、多くの支援や行政の協力などにより見事脱却することができた、というもの。
医療・介護の垣根を超えた、とても大きな高揚感を感じました!
一職場一事例報告会~SDHの視点から~
一職場一事例報告会~SDHの視点から~
しかし、発表事例の全てが良い結末を迎えた訳ではありませんでした。中には会場から思わずため息がでる事も・・・。そこにあるのはフィクションではなく、紛れもない「現実」でした。
またディスカッションの場では、医療・介護従事者としての苦悩や多職種連携の難しさも挙がりました。
一職場一事例報告会~SDHの視点から~

SDHは非常にデリケートなプライバシー情報が含まれるため、相手の方から関わりや情報提供を拒絶されることもあります。また医療・介護分野は、その取り扱う情報の重要性・特殊性から「個人情報の保護・プライバシーの尊重」がより重要な義務となっています。
SDHを通して私たちの目指す医療・介護を実現するために、大切なプライバシー情報を御提供いただくには・・・?
やはり「日々の業務や様々な活動を通して、患者・利用者様との信頼関係をしっかりと築く」ことではないでしょうか。
今後も、ウェブや発行誌などを通じて活動内容をご報告・ご案内して参ります!

(社保・平和委員会 鈴木)